子どもがいる個人事業主が使える控除まとめ|扶養・配偶者・ひとり親・専従者給与【令和8年分】

子どもがいる個人事業主が使える控除(扶養・配偶者・ひとり親・専従者給与) もらえるもの

確認日:2026年10月11日(令和8年4月1日現在の法令等) / 対象:子どもや家族がいる個人事業主・フリーランス(確定申告をする人) 税制は改正によって変わることがあります。申告の前に、必ず国税庁の最新の案内を確認してください。この記事は税務の個別相談ではありません。

子どもが生まれたら、「確定申告で、何か控除は使えるのか」と気になります。会社員は年末調整で、家族の控除を会社に伝えますが、個人事業主・フリーランスは、確定申告で自分で申告します。

この記事では、子どもがいる個人事業主が使える所得控除を、家族の状況別に整理します。15歳以下の子には、扶養控除がないことなど、見落としやすい点もまとめました。

この記事の読み方

  • 税金の話は、全国共通です。この記事の金額は、所得税(国税庁)のものです。住民税の控除額は別で、この記事では金額を載せていません。
  • 令和8年分(2026年分、2027年に申告)の要件で書いています。令和7年分以前は、一部の金額が違います(後ろの表に書きました)。
  • 福山市の子育ての制度(児童手当・保育料など)は、運営者の別サイト「フクヤマファミリーライフ」でも整理しています。

この記事でわかること

  • 子どもがいると、どんな控除があるか(15歳以下は対象外、16歳以上は扶養控除)
  • 配偶者がいるときの配偶者控除・配偶者特別控除
  • ひとり親のときのひとり親控除
  • 家族が事業を手伝うときの専従者給与と、扶養との関係
  • 医療費控除・ふるさと納税など、関連する控除の入口

結論:使える控除は「家族の状況」で決まる。15歳以下の子には、扶養控除はない

家族の状況ごとの、使える所得控除令和8年分の所得税。子(その年の12月31日現在16歳以上)は扶養控除38万円(19歳以上23歳未満は63万円)、15歳以下は対象外。配偶者は配偶者控除(最高38万円)・配偶者特別控除。ひとり親はひとり親控除35万円。家族が事業を手伝うと専従者給与(青色)・事業専従者控除(白色)。専従者は扶養・配偶者控除の対象外。家族の状況ごとの控除令和8年分・所得税の目安子(16歳以上)扶養控除 38万円(19〜22歳は63万円)子(15歳以下)扶養控除はなしひとり親控除などを確認配偶者配偶者控除 最高38万円配偶者特別控除(最高38万円)ひとり親ひとり親控除 35万円(本人の所得500万円以下など)家族が事業を手伝う青色:専従者給与(届出が必要)白色:専従者控除(最高86万円)※扶養・配偶者控除は不可※年齢はその年の12月31日現在
家族の状況ごとに、使える所得控除(令和8年分・所得税)
  • 扶養控除は、その年の12月31日現在、16歳以上の家族が対象です。15歳以下の子には、扶養控除がありません。
  • 配偶者は、本人と配偶者の所得に応じて、配偶者控除または配偶者特別控除が使えます。
  • ひとり親は、一定の条件で、ひとり親控除(35万円)が使えます。
  • 家族に事業を手伝ってもらうと、青色事業専従者給与(青色申告)や事業専従者控除(白色申告)が使えます。ただし、専従者になった家族は、扶養控除や配偶者控除の対象になりません。
  • 医療費控除、ふるさと納税なども、家族の分をまとめて使えます。

子ども・親族がいるとき:扶養控除

金額(1人につき)

国税庁の案内(令和8年4月1日現在)では、控除対象扶養親族の控除額は、次のとおりです。

区分(その年の12月31日現在の年齢) 控除額
一般(16歳以上) 38万円
特定扶養親族(19歳以上23歳未満) 63万円
老人扶養親族(70歳以上) 48万円(同居している父母など〈同居老親等〉は58万円)
  • 15歳以下の子は、控除対象扶養親族になりません。扶養控除はありません。

条件

次のすべてに当てはまる親族が、扶養親族です。

  • 配偶者以外の親族(6親等内の血族、3親等内の姻族)であること(里子などを含む)
  • 納税者と生計を一にしていること
  • 年間の合計所得金額が、令和8年分から62万円以下(令和7年分は58万円以下)であること。給与だけの収入なら、目安は給与収入136万円以下(令和7年分は123万円以下)
  • 青色事業専従者として給与を受けていないこと、白色事業専従者でないこと(後ろの章)

(出典:国税庁 No.1180 扶養控除、令和8年4月1日現在法令等)

令和8年分からの、所得要件が変わった理由や、特定親族特別控除(19歳以上23歳未満の親族で、所得が一定の範囲にある場合)は、基礎控除が変わった|令和7年分・8年分の金額と個人事業主への影響で整理しています。

配偶者がいるとき:配偶者控除・配偶者特別控除

配偶者控除

本人の合計所得金額に応じて、次の金額が控除されます(令和8年4月1日現在法令等)。

本人の合計所得金額 配偶者控除額 老人控除対象配偶者(70歳以上)
900万円以下 38万円 48万円
900万円超 950万円以下 26万円 32万円
950万円超 1,000万円以下 13万円 16万円
  • 配偶者の合計所得金額が62万円以下(令和8年分。令和7年分は58万円以下)で、納税者と生計を一にしていることが条件です。給与だけなら、収入136万円以下(令和7年分は123万円以下)が目安です。
  • 本人の合計所得金額が1,000万円を超えると、配偶者控除は受けられません。

配偶者特別控除

配偶者の所得が62万円を超えるため、配偶者控除が受けられないときでも、配偶者の合計所得金額が62万円超133万円以下(令和8年分)で、本人の合計所得金額が1,000万円以下なら、配偶者特別控除が使える場合があります。控除額は最高38万円で、本人と配偶者の所得によって変わります。

(出典:国税庁 No.1191 配偶者控除、No.1195 配偶者特別控除)

ひとり親のとき:ひとり親控除

国税庁の案内では、ひとり親控除は35万円です。次のすべてに当てはまる人が対象です。

  • 事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人が、いないこと
  • 生計を一にする子がいること。その子は、総所得金額等が62万円以下(令和8年分。令和7年分は58万円以下)で、他の人の同一生計配偶者や扶養親族になっていない人に限ります
  • 合計所得金額が500万円以下であること

(出典:国税庁 No.1171 ひとり親控除)

家族が事業を手伝うとき:専従者給与と、扶養との関係

家族(生計を一にする配偶者や親族)が、事業を専ら手伝っている場合は、給与を払う形で、経費にすることができます。青色申告か、白色申告かで、仕組みが違います。

青色申告 白色申告
名前 青色事業専従者給与 事業専従者控除
金額 支払った給与のうち、労務の対価として相当と認められる金額を、必要経費にする 配偶者は最高86万円、15歳以上のその他の親族は最高50万円を、必要経費にする
対象の家族 生計を一にする配偶者その他の親族(15歳未満は除く) 同じ(15歳以上のその他の親族)
条件 その年の12月31日現在で15歳以上、6か月を超える期間、専ら事業に従事、届出書を期限までに提出、届出書の範囲内で支払う 6か月を超える期間、専ら事業に従事
届出 「青色事業専従者給与に関する届出書」を、3月15日まで(1月16日以後に開業した場合や、新たに専従者がいることとなった場合は、その日から2か月以内)に提出 事前の届出書の要否は、この記事では確認できていません
  • 専従者として給与を受ける家族(青色)や、専従者である家族(白色)は、扶養親族や同一生計配偶者になれません。つまり、配偶者控除や扶養控除は使えません。
  • 給与を払った分は、事業主の必要経費になって、所得が小さくなります。一方、受け取る家族側は、給与所得として、その家族自身の税の計算の対象になります。
  • どちらが得になるかは、家族の所得、事業の所得、ほかの控除によって変わります。個別の判断は、税務署や税理士に確認してください(この記事では、損得の結論は出しません)。

(出典:国税庁 No.2075 青色事業専従者給与と事業専従者控除)

青色申告の届出は、青色申告承認申請書の出し方|期限・メリット・手順で整理しています。

家族の分もまとめて使えるもの

子育ての制度は、別サイトで

福山市の児童手当(税金の控除とは別の給付です)や、保育料(市民税所得割額で決まります)は、運営者の別サイト「フクヤマファミリーライフ」で整理しています。

出産前後の制度は、自営業・フリーランスに育休はない?出産前後に使える制度と手続きで整理しています。

手続きの前に確認すること

  • 家族の年齢を確認した(その年の12月31日現在の年齢で判定)
  • 家族の合計所得金額が、62万円以下(令和8年分)か確かめた(給与のみなら収入136万円以下が目安)
  • 生計を一にしている家族か確認した(「生計を一にする」の意味は、国税庁のQ&Aで確認)
  • 家族に専従者給与を払っている場合は、扶養・配偶者控除の対象外になることを確かめた
  • 青色の専従者給与は、届出書を出したか、届出の金額の範囲内か確かめた
  • ひとり親控除の条件(事実婚でない、子の所得、本人の所得500万円以下)を確かめた
  • 医療費の領収書を、家族の分もまとめて保管した

ケースで確認(仮の例)

※この節は、実在の人物の体験談ではありません。仕組みを分かりやすく説明するための仮の例です。金額は、国税庁の所得税の速算表(復興特別所得税2.1%を含む)で計算した目安です。住民税や、国保税などの変化は含めていません。

例①:Mさん(個人事業主)は、16歳の子がいる。課税される所得金額(控除前)は300万円

  • 子(16歳)は、一般の扶養親族(子の合計所得金額が62万円以下)。扶養控除38万円
  • 課税される所得金額が、300万円から262万円になる。税率10%の範囲内のため、所得税の減る額は、約 38万円×10%×1.021 ≒ 38,798円

例②:Nさん(ひとり親)は、小学生の子がいる。課税される所得金額(控除前)は250万円

  • 子が15歳以下でも、ひとり親控除35万円は使える(扶養控除はない)
  • 課税される所得金額が、250万円から215万円になる。税率10%の範囲内のため、所得税の減る額は、約 35万円×10%×1.021 ≒ 35,735円

例③:Oさんは、配偶者(合計所得金額30万円)がいる。本人の合計所得金額は600万円

  • 配偶者の所得が62万円以下で、本人の所得が900万円以下なので、配偶者控除38万円の対象になる
  • 配偶者が青色事業専従者として給与を受けている場合は、配偶者控除の対象にならない

よくある質問

子どもが0歳でも、控除は使えますか?
15歳以下の子には、扶養控除がありません。ほかに、医療費控除(出産費用など)、ひとり親控除(ひとり親の場合)、配偶者控除(配偶者がいる場合)などを、状況に応じて使います。
子どもの年齢は、いつの時点で判定しますか?
その年の12月31日現在の年齢です。年の途中で16歳になった場合は、その年から、扶養控除の対象になります。
子どもがアルバイトをしています。扶養控除は使えますか?
子の合計所得金額が、令和8年分は62万円以下であることが条件です。給与だけなら、収入136万円以下が目安です。令和7年分は、58万円以下(収入123万円以下)でした。
配偶者に専従者給与を払うと、配偶者控除は使えますか?
使えません。青色事業専従者として給与を受ける人、白色事業専従者である人は、同一生計配偶者や扶養親族になれません。
専従者給与は、いくらまで払えますか?
青色は、労務の対価として相当と認められる金額(届出書の範囲内)です。白色は、配偶者最高86万円、その他の親族最高50万円です。具体的な目安は、この記事では確認できていません。
住民税の控除額は、同じですか?
住民税の控除額は、所得税と異なります。この記事では確認できていません。自治体や総務省の案内で、確認してください。

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この記事の確認方法

  • 国税庁のタックスアンサーNo.1180(扶養控除)、No.1191(配偶者控除)、No.1195(配偶者特別控除)、No.1171(ひとり親控除)、No.2075(青色事業専従者給与と事業専従者控除)の原文(令和8年4月1日現在法令等)で、金額、条件、令和8年分と令和7年分の違いを確認しました。
  • 令和8年分の所得要件(62万円以下)は、記事17(基礎控除が変わった)の確認内容と、国税庁の各ページの記載が一致していることを確認しました。
  • 計算例は、国税庁の所得税の速算表(復興特別所得税2.1%)で、手計算しました。
  • 住民税の控除額、特定親族特別控除の段階ごとの金額、専従者給与の「相当な金額」の目安、確定申告書の入力方法は、確認できていないため、断定せず、公式ページで確認するよう書いています。
  • 確認日:2026年10月11日。

最終更新日:2026年10月11日

公式リンク(確認日:2026年10月11日)