確定申告の流れ|個人事業主の準備・提出・納付【令和8年分(2027年)】

確定申告の流れ(個人事業主の準備・提出・納付) カレンダー

確認日:2026年10月9日 / 対象:個人事業主・フリーランス(令和8年分=2026年の所得の申告。2027年に行う分) 制度は改正によって変わることがあります。申告の前に、必ず国税庁の最新の案内(確定申告特集)を確認してください。この記事は税務相談ではありません。個別の判断は、税務署・税理士にご相談ください。

個人事業主・フリーランスには、毎年、確定申告があります。初めてだと「何から始めるのか」「いつまでに何をするのか」が分かりにくいものです。この記事では、確定申告の流れを5つのステップで整理します。

準備は、申告の前年の秋からできます。年末までにそろえられるものも多いので、今のうちに全体像をつかんでおくと、2月〜3月が楽になります。

この記事の読み方

  • 確定申告は国の手続き(全国共通)です。この記事の内容は、お住まいの地域によらず同じです。
  • 住民税や国民健康保険税は自治体ごとに異なります。確定申告との関係だけ、福山市(広島県)の例を最後に書いています。

この記事でわかること

  • 確定申告が必要な人と、期限
  • 5つのステップ(準備・作成・提出・納付・保管)
  • 提出方法と、納付方法の選び方
  • 期限に遅れたとき・払えないときにどうなるか
  • 申告のあとの、住民税・国保税との関係

結論:流れは5ステップ。期限は「3月15日」(申告と納付が同じ日)

確定申告の流れ(5つのステップ)確定申告は、準備(1〜2月)、作成、提出(2月16日〜3月15日)、納付(3月15日まで)、保管の5ステップ。申告のあとに税務署から納付書は届かないので、納付方法は自分で選ぶ。青色申告の65万円控除には、e-Taxの申告か電子帳簿保存が必要。確定申告の流れ① 準備(1〜2月)収入と経費を集計する控除の証明書をそろえる② 作成確定申告書等作成コーナーで申告書と青色申告決算書③ 提出(2/16〜3/15)e-Tax・郵送・持参のどれか本人確認書類も一緒に④ 納付(3/15まで)納付書は届かない振替納税などを自分で選ぶ⑤ 保管控え・帳簿・領収書を保存(帳簿は原則7年)
確定申告の流れ(5つのステップ)
  • 確定申告は、1月1日〜12月31日の所得を計算して、翌年に申告する手続きです(国税庁 No.2020)。
  • 申告の期間は、原則として翌年の2月16日〜3月15日です。申告と納付の期限は、原則として3月15日です。
  • 2027年の3月15日は月曜日です。令和8年分の正式な日程は、国税庁の確定申告特集で確認してください。
  • 申告したあとに、税務署から納付書は届きません。納付方法は、自分で選びます。
  • 青色申告で65万円の控除を受けるには、e-Taxで申告するか、電子帳簿保存が必要です(青色申告承認申請書の出し方で整理しています)。

(出典:国税庁 No.2020「確定申告」、No.2072「青色申告特別控除」)

確定申告が必要な人

国税庁の案内(No.2020)によると、その年の所得金額の合計が、所得控除の合計を超えて、税額が出る人は、確定申告が必要です。個人事業主・フリーランスは、事業の所得(売上−経費)があるため、原則として、申告が必要と考えておくのが安全です。

  • 所得が少なくて、税額が出ない場合でも、申告することで、さまざまな手続きの根拠になります(たとえば、国保税の軽減の判定では、所得の申告が前提です。国保税が高い・払えないときで整理しています)。
  • 源泉徴収された税金や予定納税の額がある人は、確定申告で精算されます。払いすぎていれば、還付されます。

ステップ①:準備(前年の秋〜1〜2月)

帳簿を整理して、収入と経費を集計する

  • 1年間の売上と経費を、帳簿から集計します。青色申告の特典を使うなら、帳簿の記帳が前提です(青色申告承認申請書の出し方)。
  • 帳簿と書類は、原則として7年間保存します(国税庁 No.2070)。

控除の証明書をそろえる

所得から引ける「控除」を使うには、証明書や明細書が必要です。主なものは、次のとおりです。

控除 そろえるもの 入手の時期の目安
国民年金保険料(社会保険料控除) 控除証明書(日本年金機構が送付) 令和8年分は、10月中旬〜11月上旬(電子データ・書面)。10〜12月に納付した分は令和9年1月下旬〜2月上旬
国民健康保険税(社会保険料控除) 領収証(福山市の案内:大切に保管) 納付のたびに保管
小規模企業共済・iDeCo(小規模企業共済等掛金控除) 掛金の証明書 加入先から送付(時期は、各機関の案内で確認)
医療費控除 医療費控除の明細書(領収書は5年間保管) 自分で作成(医療費控除のやり方)
  • 国税庁の案内によると、令和8年分以後の確定申告書を、令和9年1月1日以後に提出するときは、国民年金や小規模企業共済などの証明書の代わりに、一定の事項を書いた明細書を添付できるようになります(No.1130、No.1135)。
  • 国民年金の控除証明書をなくした場合は、「ねんきんネット」のIDを取得していれば、再交付を申請できます(日本年金機構)。

(出典:国税庁 No.1130・No.1135、日本年金機構「令和8年分 控除証明書の送付予定」、福山市「国民健康保険税について」)

本人確認の書類を用意する

申告書を出すときは、マイナンバーカード(表面・裏面の写し)の添付、または提示が必要です。マイナンバーカードがない場合の本人確認書類は、国税庁の手引きで確認してください(国税庁「申告書に添付・提示する書類」)。

ステップ②:申告書を作る

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に沿って金額を入力すると、確定申告書、青色申告決算書などを自動で計算して作れます。必要な付表や明細書も、入力すると自動で作られます。

  • パソコン・スマートフォンから使えます。スマホとマイナンバーカードで、e-Taxまで完結する方法もあります。
  • マイナポータル連携を使うと、医療費や保険料控除の情報を取り込めます(医療費控除のやり方で説明しています)。
  • 紙の様式を使う場合は、国税庁の「確定申告の手引き」で、様式と記入方法を確認します。

(出典:国税庁 No.2020、「確定申告書等作成コーナー」、令和7年分確定申告特集)

ステップ③:提出する(2月16日〜3月15日)

国税庁の案内では、提出方法は次の3つです。

方法 ポイント
e-Tax 作成コーナーで作った申告書を、そのまま送信できます。青色申告の65万円控除の条件にもなります。
郵送 郵便物(第一種郵便物)または信書便で、所轄の税務署(または業務センター)へ送ります。通信日付印の日が、提出日とみなされます。荷物扱いはできません。
税務署に持参 所轄の税務署の受付に出します。時間外収受箱への投函もできます。業務センターに直接持参することはできません。
  • 令和7年1月から、申告書の控えに、収受日付印は押されません。書面で出す場合は、自分で控えを作り、提出した日付を記録しておきます。
  • 書面で出す場合は、提出用だけを出します(控えは送りません)。

(出典:国税庁「申告書の提出方法」)

ステップ④:納付する(3月15日まで)

申告のあとに、納付書は届きません。次の方法から選んで納めます(国税庁 No.2020)。

  1. 振替納税(口座振替)
  2. ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)
  3. インターネットバンキング等
  4. クレジットカード納付
  5. スマホアプリ納付
  6. コンビニ納付(QRコード)
  7. 現金で納付する方法(納付書を使う)

振替納税のポイント

  • 事前に、口座振替依頼書を、税務署か金融機関に出します(e-Taxでも提出できます)。
  • 期限内に出した確定申告分が対象です。期限後申告や修正申告の分は使えません。
  • 残高不足で引き落とせないと、法定納期限の翌日から延滞税がかかります。預貯金の残高を確認しておきます。
  • 令和7年分(2026年の申告)の例:申込みは3月16日まで、引き落としは4月23日でした(令和8年分の日程は、国税庁で確認)。

(出典:国税庁 No.2020、No.9201「振替納税のお勧め」、個人事業主の年間やることカレンダー)

ステップ⑤:保管する

  • 申告書・青色申告決算書の控え、帳簿、領収書などを保存します。
  • 帳簿と書類は、原則7年間(請求書などは5年間でよいものもあります)。医療費の領収書は、5年間です。

期限に遅れたとき・払えないとき

申告を忘れたとき(期限後申告)

国税庁の案内(No.2024)によると、気づいたら、できるだけ早く申告します。期限後申告になると、税金のほかに無申告加算税がかかることがあります。

状況 無申告加算税
税務署から調査の事前通知を受ける前に、自主的に期限後申告した 納付すべき税金の5%
調査の事前通知を受けたあとの期限後申告 10%〜(税額に応じて、さらに高くなる)
調査を受けたあとの期限後申告、または税務署の決定 15%〜(税額に応じて、さらに高くなる)
  • 期限後申告でも、無申告加算税がかからない場合があります。たとえば、法定申告期限から1か月以内に自主的に申告し、納付すべき税金の全額を納めているなど、一定の要件をすべて満たす場合です(要件は、No.2024で確認してください)。
  • 納期限を過ぎると、延滞税もかかります(割合は年ごとに変わります。国税庁 No.9205)。

税金を一度に払えないとき

納期限までに納付することが困難な場合には、国税の猶予制度があります(国税庁)。納期限が来る前に、早めに税務署に相談してください。放置すると、延滞税が増えます。

(出典:国税庁 No.2024「確定申告を忘れたとき」、No.9205「延滞税について」、「納期限までに納付することが困難な方へ」)

申告のあと:住民税・国保税・予定納税

  • 住民税・国保税:福山市の案内では、所得税の確定申告をしている人は、市への別の申告は、原則いりません。確定申告の内容が、翌年度の住民税と国保税の計算に使われます。
  • 予定納税:前年の税額が一定以上の人は、7月と11月に、前払いがあります。確定申告で精算されます(年間カレンダー)。
  • 個人事業者の消費税(課税事業者・インボイス登録事業者など):原則3月31日まで(令和7年分は3月31日)。所得税とは期限が異なります(インボイス経過措置まとめ)。

手続きの前に確認すること

  • 帳簿の集計ができる状態か(青色申告は、記帳が前提)
  • 国民年金・国保税・小規模企業共済などの証明書(または領収証)を、そろえたか
  • マイナンバーカード(または、本人確認書類)の準備
  • 提出方法を決めた(e-Tax・郵送・持参)。65万円控除を狙うなら、e-Tax
  • 納付方法を決めた(振替納税は、事前の手続きが必要)
  • 提出の控えを、自分で保管した
  • 期限は3月15日(令和8年分の日程は、国税庁の特集で確認)

ケースで確認(仮の例)

※この節は、実在の人物の体験談ではありません。仕組みを分かりやすく説明するための仮の例です。数字は、国税庁の案内にある割合を使って、計算しています。実際の金額は、状況によって変わります。

例①:Rさんは、青色申告で、令和8年分(2026年)を申告する

  • 12月末:帳簿の集計と、国民年金などの控除証明書をそろえる
  • 2月:作成コーナーで申告書と青色申告決算書を作り、e-Taxで送信(65万円控除の条件にも合う)
  • 申告時に、振替納税を選ぶ(口座振替依頼書は、あらかじめ提出)
  • 期限は2027年3月15日(月)まで。引き落とし日は、国税庁の案内で確認

例②:Sさんは、申告を忘れていて、期限から2か月後に気づいた。納める税金は20万円

  • 税務署から調査の事前通知を受ける前に、自主的に期限後申告した
  • 無申告加算税:20万円 × 5% = 1万円
  • 納める税金は、税金(20万円)+無申告加算税(1万円)+延滞税(期限の翌日から納付日まで)
  • ※法定申告期限から1か月以内に自主的に申告し、全額納付するなど、一定の要件を満たす場合は、無申告加算税はかかりません

よくある質問

確定申告は、いつから始められますか?
国税庁の案内では、申告の期間は、原則として翌年の2月16日から3月15日までです。還付申告などは、1月から提出できる場合もあります(国税庁で最新を確認してください)。
申告のあとに、納付書は届きますか?
届きません。申告書を出したあとに、税務署から納付書や納税通知書でのお知らせはないので、納付方法を自分で選びます。
郵送で出すとき、期限はいつまでですか?
通信日付印によって表示された日が、提出日とみなされます。その日付が、申告期限内になるようにしてください。
控えに、受付印はもらえますか?
令和7年1月から、申告書の控えに収受日付印は押されません。自分で、控えと提出した日付を記録しておきます。
払えそうにないときは、どうしますか?
納期限までに、税務署に相談してください。納付が困難な場合の猶予制度があります。
会計ソフトは、必要ですか?
必須ではありません。国税庁の確定申告書等作成コーナーでも、申告書と青色申告決算書を作れます。ただし、帳簿の記帳と保存は、白色申告でも制度が設けられています(国税庁 No.2080)。

あわせて読みたい

この記事の確認方法

  • 国税庁のタックスアンサー No.2020(確定申告)で、申告が必要な人、期間、期限、納付方法を確認しました(令和8年4月1日現在法令等)。
  • 国税庁の「確定申告の手引き」(令和7年分)の「申告書の提出方法」「申告書に添付・提示する書類」で、提出方法、控えの扱い、本人確認書類、青色申告決算書の添付を確認しました。
  • 国税庁 No.2080(白色申告者の記帳・帳簿等保存制度)、No.9201(振替納税)、No.2024(確定申告を忘れたとき)、「納期限までに納付することが困難な方へ」、No.1130・No.1135(控除と、令和8年分以後の明細書の扱い)を確認しました。
  • 日本年金機構の「令和8年分 控除証明書の送付予定」と、福山市の「国民健康保険税について」で、証明書の入手時期と、国保税・住民税との関係を確認しました。
  • 令和8年分の正式な日程、作成コーナーへのログイン方法、納付方法ごとの上限額・手数料、延滞税の割合は、確認できていないため、断定せず、公式の案内を見るよう書いています。
  • 確認日:2026年10月9日。

最終更新日:2026年10月9日

公式リンク(確認日:2026年10月9日)