国保税の「子ども・子育て支援金分」とは|いくら・誰が払う・軽減は?【令和8年度】

国保税に加わった子ども・子育て支援金分(福山市の例) 変わったこと

確認日:2026年10月9日 / 対象:個人事業主・フリーランス(国民健康保険に加入している方。令和8年度=2026年度の内容) 税率や制度は、見直しによって変わることがあります。手続きの前に、必ずお住まいの市区町村の最新の案内を確認してください。この記事は税務相談ではありません。

令和8年度(2026年度)から、国民健康保険税(料)に、新しく「子ども・子育て支援金分」(福山市の呼び方では「子ども分」)が加わりました。納税通知書を見て、「これは何?」「いくら増えたの?」と感じた方もいると思います。

この記事では、制度のしくみ、国保の個人事業主はいくら・いつ払うのか、18歳未満の子どもがいる場合や、所得が少ない場合の軽減を、こども家庭庁と福山市の公式情報で整理します。

この記事の読み方

  • 支援金制度のしくみは、国の制度(全国共通)です。
  • 国保の税額(税率・限度額)は、市区町村ごとに違います。この記事では、福山市(広島県)の令和8年度の数字を例に説明します。お住まいの地域では、市区町村の案内で確認してください。
  • 「国保税」は市の呼び方です。市区町村によっては「国保料」と呼びます。仕組みは同じです。

この記事でわかること

  • 「子ども・子育て支援金」とは何か、何に使われるのか
  • いつから、いくら払うのか(国の試算と、福山市の令和8年度の税率)
  • 国保税の計算での「子ども分」の位置づけ
  • 18歳未満の子どもと、所得が少ない世帯の軽減
  • 確定申告での扱い(社会保険料控除)
  • 仮の例での計算

結論:令和8年度から、国保税に「子ども分」が加わった。福山市では、18歳未満の均等割は全額軽減

  • 「子ども・子育て支援金」は、児童手当の拡充などの子育て支援の財源にするために、全世代・企業から集めるお金です。令和8年度から段階的に始まりました(こども家庭庁)。
  • 国民健康保険では、令和8年4月分から、国保税(料)とあわせて納めます。実際の金額は、6〜7月ごろの納税通知書で分かります(こども家庭庁、福山市)。
  • 国の試算(令和8年度の平均月額)は、国保で1世帯あたり約300円です。ただし平均で、所得が多い世帯は、これより多くなります。
  • 福山市の令和8年度は、所得割0.29%、均等割1,262円、18歳以上被保険者均等割79円、平等割802円、限度額3万円です(福山市)。
  • 18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の子どもの均等割は、全額軽減されます。所得が少ない世帯には、7割・5割・2割の軽減もあります。
  • 納めた国保税は、確定申告で全額が社会保険料控除の対象です(福山市)。

(出典:こども家庭庁・厚生労働省「子ども・子育て支援金制度について」、福山市「国民健康保険税について」「子ども・子育て支援金制度について」)

国保税の「子ども分」の計算(福山市・令和8年度)子ども分は4つの合計。所得割は(所得−基礎控除43万円)×0.29%、均等割は1人1,262円(18歳未満は全額軽減)、18歳以上被保険者均等割は1人79円、平等割は1世帯802円。合計を100円未満切り捨て、上限は3万円。「子ども分」は、4つの合計① 所得割 0.29%(所得 − 基礎控除43万円)× 0.29%② 均等割 1,262円/人加入者1人ごと18歳未満の子は全額軽減③ 18歳以上均等割 79円/人18歳以上の加入者1人ごと④ 平等割 802円/世帯1世帯につき= ①+②+③+④(100円未満は切り捨て)子ども分の上限は 3万円※福山市の例。自治体で異なります
国保税の「子ども分」の計算(福山市・令和8年度)

「子ども・子育て支援金」とは

何に使われるお金か

国(こども家庭庁)の説明では、児童手当の拡充や育休給付の拡充などの子育て支援の財源の一部にするお金です。福山市の案内では、支援金は、次の6つの事業に充てられます。

  1. 児童手当の拡充
  2. 育児時短就業給付
  3. 育児期間中の国民年金保険料免除
  4. 妊婦のための支援給付
  5. 出生後休業支援給付
  6. こども誰でも通園制度

使い道は法律で決まっていて、国会の審議や法改正なしに増やすことはできません(福山市)。

誰が払うのか

独身の人や高齢者を含む、全世代と企業が、加入している医療保険(国民健康保険、被用者保険、後期高齢者医療)を通じて拠出します。子育て世帯も払います(こども家庭庁)。

段階的に始まる

支援金の総額の目安は、令和8年度 概ね6,000億円、令和9年度 概ね8,000億円、令和10年度 概ね1兆円と、段階的に増えることが法律で決められています(こども家庭庁)。そのため、令和9年度、10年度にかけて、1人あたりの金額も増える見込みです。

国の説明:「実質的な負担は生じない」

こども家庭庁は、支援金は社会保障の歳出改革などによる負担軽減の範囲内で導入するため、「支援金導入に伴う実質的な負担は生じない」と説明しています。この記事では、国の説明として紹介しています。世帯ごとの実際の負担が、どう変わるかは、この記事では確認できていません(納税通知書で、実際の金額を確認してください)。

国保に加入している人は、いつ・いくら払う?

いつから

令和8年4月分から、国保税(料)とあわせて納めます。国保・後期高齢者医療は、6〜7月ごろに納入通知書が届き、具体的な金額と納期が分かります(こども家庭庁)。福山市では、7月に送付する納税通知書で、納付をお願いする形です(福山市)。

いくらか:国の試算(平均)

こども家庭庁の試算(令和8年度の平均月額)は、次のとおりです。

加入している医療保険 令和8年度の平均月額(試算)
国民健康保険 1世帯あたり 約300円
健保組合などの被用者保険 被保険者1人あたり 約550円(本人分)
後期高齢者医療 被保険者1人あたり 約200円

(福山市の案内では、全ての医療保険の加入者で平均すると、1人あたり月額 令和8年度250円、令和10年度450円と試算されています)

平均は、所得が少ない世帯も含めた金額です。国保は、所得に応じて(所得割)税額が変わるので、所得が多い世帯は、平均より多くなります。

いくらか:福山市の令和8年度の税率

福山市の国保税の「子ども分」は、4つの部品で計算します(福山市「国民健康保険税について」)。

部品 内容 福山市の令和8年度
所得割 前年の所得に応じて 0.29%(所得−基礎控除43万円に対して)
均等割 加入者1人あたり 1,262円
18歳以上被保険者均等割 18歳以上の加入者1人あたり 79円
平等割 1世帯あたり 802円(特定世帯などは別の額)
課税限度額 子ども分の上限 3万円
  • 税額は、4つの合計を、100円未満切り捨てて出します。年度の途中で加入した場合は、加入月数で月割計算になります。
  • 国保税は、ほかに医療分・支援分(後期高齢者支援金等)・介護分(40〜64歳)があり、子ども分は、それに加わる4つ目です。
  • 福山市のそのほかの税率や、計算の流れは、国保税が高い・払えないときと、国保税の軽減判定の診断で確認できます。

18歳未満の子どもがいる場合

国保では、「子ども分」の均等割は、18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の子ども(高校生年代まで)については、全額軽減されます。福山市のページにも、同じ内容が載っています。

  • 国の資料では、こどもがいる世帯の負担が増えないよう、18歳未満の均等割を全額軽減し、その軽減の分は、18歳以上の被保険者が少しずつ(福山市は、1人あたり79円)支える仕組みです。これが「18歳以上被保険者均等割」です。
  • 国保の未就学児の均等割の5割軽減や、令和9年4月からの拡充(原則)は、出産育児一時金とはや、国保税が高い・払えないときで整理しています。

(出典:こども家庭庁・厚生労働省「子ども・子育て支援金制度について」、福山市「国民健康保険税について」)

所得が少ない世帯は?

国保では、所得が少ない世帯に、均等割・平等割(応益分)を7割・5割・2割軽減する制度があります。子ども分(支援金分)も、医療分などと同じ考え方で、軽減の対象です(こども家庭庁の資料)。

  • 軽減されるかどうかは、世帯の所得で判定されます(福山市の判定の基準は、国保税が高い・払えないときに整理しています)。
  • 所得の申告をしていないと、軽減が受けられないことがあります。所得がなくても、申告してください(福山市)。

国の試算の例(参考):こども家庭庁の令和7年3月の資料に、令和10年度の試算があります。夫婦と子1人の3人世帯(夫の給与収入のみ)の国保で、一人あたりの月額(50円丸め)は、次のとおりです。

世帯の年収 軽減 一人あたり月額(令和10年度の試算)
80万円 7割 50円
160万円 5割 200円
200万円 2割 250円
300万円 2割 400円
400万円 なし 550円
600万円 なし 800円
800万円 なし 1,100円

※給与収入のみの世帯の試算で、個人事業主の世帯とは、所得の出方が違います。令和10年度の見込みで、令和8年度の金額ではありません。こどもの均等割は全額軽減されています。

確定申告での扱い

福山市の案内では、納めた国保税は、所得税・住民税の申告のとき、全額が社会保険料控除の対象です。子ども分も含めて、納めた国保税の全額です。領収証は、大切に保管してください。

ケースで確認(仮の例)

※この節は、実在の人物の体験談ではありません。仕組みを分かりやすく説明するための仮の例です。数字は、福山市の令和8年度の式で計算しました。所得は、世帯主ひとりにあり、ほかの人の所得は0とし、12か月加入、軽減なしとして計算しています。実際の金額は、世帯の状況で変わります。

例①:Aさんは、国保に加入する単身の個人事業主(所得300万円)

  • 所得割:(300万円 − 43万円)× 0.29% = 7,453円
  • 均等割:1,262円
  • 18歳以上被保険者均等割:79円
  • 平等割:802円
  • 合計:9,596円 → 100円未満切り捨てで 9,500円/年(月あたり約790円)

例②:Bさん夫婦と、18歳未満の子1人の3人世帯(世帯主の所得400万円)

  • 所得割:(400万円 − 43万円)× 0.29% = 10,353円
  • 均等割:3人のうち、18歳未満の子の分は全額軽減されるので、2人分で 1,262円 × 2 = 2,524円
  • 18歳以上被保険者均等割:2人 × 79円 = 158円
  • 平等割:802円
  • 合計:13,837円 → 100円未満切り捨てで 13,800円/年(月あたり約1,150円)

※例①・例②は、子ども分だけの金額です。国保税は、ほかに医療分・支援分・介護分が加わります。全体の金額は、国保税の軽減判定の診断で、世帯の人数や所得を入れて、目安を計算できます(福山市の税率が初めから入っています。ほかの市の数字に変えられます)。

注意すること

  • 福山市の数字は、令和8年度のものです。令和9年度以降は変わる可能性があります(支援金の総額が段階的に増えるため)。
  • ほかの市区町村は、税率・限度額・計算方法(資産割の有無など)が違います。お住まいの市区町村の案内で確認してください。
  • 被用者保険(会社員など)の支援金は、この記事の対象外です(国保の個人事業主向けの記事です)。
  • この記事の仮の例は、子ども分だけで、軽減や月割を考慮していません。実際の金額は、納税通知書で確認してください。

手続きの前に確認すること

  • 納税通知書(7月ごろ送付)で、「子ども分」の欄を確認した
  • 所得の申告をした(所得がなくても。軽減の判定に必要)
  • 18歳未満の子どもの均等割が、全額軽減されているか確認した
  • 納めた国保税の領収証を保管し、確定申告で社会保険料控除に入れる
  • 気になるときは、お住まいの市区町村の国保の窓口に問い合わせた(福山市は保険年金課 084-928-1055)

よくある質問

「子ども・子育て支援金」は、何のためのお金ですか?
児童手当の拡充や育児時短就業給付、こども誰でも通園制度など、子育て支援のための財源です。使い道は法律で決まっています(こども家庭庁、福山市)。
子どもがいない人も払うのですか?
払います。独身の人や高齢者を含む、全世代と企業が拠出する仕組みです(こども家庭庁)。
いつから払うのですか?
令和8年4月分から、国保税(料)とあわせて納めます。納入通知書は、6〜7月ごろに届きます(こども家庭庁)。福山市は7月です。
いくら増えるのですか?
国の試算(令和8年度の平均月額)は、国保で1世帯あたり約300円です。ただし、所得に応じて変わります。福山市の令和8年度の税率は、この記事の表をご覧ください。具体的な金額は、納税通知書で確認できます。
子どもの分は、軽減されますか?
18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の子どもについては、子ども分の均等割が全額軽減されます(福山市、こども家庭庁)。
所得が少ないと、軽くなりますか?
均等割・平等割は、世帯の所得に応じて、7割・5割・2割の軽減があります。所得の申告が必要です(福山市)。
確定申告で、控除になりますか?
納めた国保税は、全額が社会保険料控除の対象です(福山市)。経費ではなく、控除に入れます。
「実質的な負担はない」と聞きましたが、本当ですか?
国(こども家庭庁)は、社会保障の歳出改革などによる負担軽減の範囲内で導入するため、実質的な負担は生じないと説明しています。世帯ごとの実際の負担の増減は、この記事では確認できていません。
会社員の場合は?
加入している被用者保険の保険料に、支援金が加わります。この記事は、国保の個人事業主向けです。詳しくは、加入している保険者の案内で確認してください。

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この記事の確認方法

  • こども家庭庁の資料「子ども・子育て支援金制度について」(令和8年3月)の原文で、制度の目的、総額の目安(令和8〜10年度)、令和8年度の平均月額の試算、徴収の時期、「実質的な負担は生じない」という国の説明を確認しました。
  • こども家庭庁・厚生労働省の資料「子ども・子育て支援金制度について」(令和7年3月)の原文で、国保の低所得者軽減(7割・5割・2割)、賦課限度額、18歳未満の均等割の全額軽減のしくみ、令和10年度の年収別の試算を確認しました。
  • 福山市の「子ども・子育て支援金制度について」(2026年3月16日更新)で、支援金が充てられる6つの事業、納付の時期、平均額の試算を確認しました。
  • 福山市の「国民健康保険税について」(2026年7月7日更新)で、令和8年度の子ども分の税率・限度額・計算式、18歳未満の均等割の全額軽減、納めた保険税が社会保険料控除の対象になることを確認しました。
  • 計算例は、福山市の令和8年度の式で検算しました(所得は世帯主ひとりにあり、12か月加入、軽減なしの仮定)。
  • 福山市以外の市区町村の税率・計算方法、令和9年度以降の税率、国の言う「実質的な負担は生じない」の世帯ごとの当てはまり、産前産後・非自発的失業などの軽減の細かい扱いは、確認できていません。
  • 確認日:2026年10月9日。

最終更新日:2026年10月9日

公式リンク(確認日:2026年10月9日)